FX初心者の登竜門【ダウ理論】
すぐに理解できるが、使いこなせたら勝率アップ!
ここではそんなチャートの動きの基礎【ダウ理論】について見ていきましょう。
ダウ理論とは
はじめに「ダウ理論」ありき
ダウ理論は数あるテクニカル分析の中の中心的存在です。
とてもシンプルな理論ですが、シンプルだからこそ実は奥が深かったりもします。
様々な手法の根本的な理論なので、これを知らずしては手法も何もあったものではありません。
理論というとなんだか難しそうですが、気楽に「へぇ〜」と読み進めてみてください。
きっと
って思うはずです。
【ダウ理論】とは、こんな理論
ダウ理論とは、チャートの値動きの性質のことです。
相場は上昇、下降のどちらかのトレンドが発生すると、そのトレンドが終わりますよという明確な動きが発生するまで、そのトレンドを継続するという性質があります。
~6つの基本法則~
ダウ理論は次の6つの基本法則から構成されています。
ちょっとコムズカシイので「基本法則」はサラッと見て頂ければ大丈夫です!
基本原則
- 平均は全ての事象を織り込む
- トレンドには3種類(のサイクルが)ある
- 主要トレンドは3段階からなる
- 平均は相互に確認されなければならない
- トレンドは出来高でも確認されなければならない
- トレンドは明確なシグナルが発生するまでは継続する
1.平均は全ての事象を織り込む
相場の値動きは、世界情勢やすべてのトレーダーの売買等、諸々全部ひっくるめてそれを反映させているもの。
2.トレンドには3種類(のサイクルが)ある
- 主要トレンド:1年~数年のサイクル
- 二次トレンド:3週間~3ヶ月のサイクル
- 小トレンド :3週間未満のサイクル
※主要トレンドの一部が二次トレンドであり、二次トレンドの一部が小トレンド。
3.主要トレンドは3段階からなる
- 先行期:極少数の大口投資家が仕掛けたりする段階
- 追随期:先行している投資家の動きに気付いた投資家たちがその方向を追いかける段階
- 利食い期:先行して仕掛けた投資家が決済をして利益を確定する段階
4.平均は相互に確認されなければならない
複数の平均的指標がある場合、同時期ではなくてもその両方に同じシグナルが出ていればトレンドと判断できる。またその時期が同時期に近ければ確定的。
5.トレンドは出来高でも確認されなければならない
トレンド発生の値動きの幅が大きければ大きいほど、そのトレンドが発生したことの確認要素としては強力。
6.トレンドは明確なシグナルが発生するまでは継続する
上昇もしくは下降のトレンドは、チャートが明確に反転するという動きを示すまでは一方向に動くということ。一度発生したトレンドはなかなか崩れにくい。
トレンドの種類
トレンドには次の3つの種類しかありません。
簡単だけどとても大事な情報だからしっかりと理解しながら読み進めてください。
上昇トレンド
上昇トレンドは、高値の切り上がり、安値の切り上がりによって発生します。
上図のように、高値が①→③と切り上がり、安値が②→④のように切り上がっている状態が上昇トレンドです。
相場は上昇圧力の強い状態にあります。
下降トレンド
下降トレンドは、安値の切り下がり、高値の切り下がりによって発生します。
上図のように、安値が①→③と切り下がり、高値が②→④のように切り下がっている状態が下降トレンドです。
相場は下落圧力の強い状態にあります。
レンジ相場
レンジ相場とは、ある一定の値幅の範囲内で上下する相場をいいます。
どちらかの方向に突き抜けると、その方向に向かってトレンドが発生することが多くなります。
ダウ理論の活かし方
ダウ理論は相場の方向性を見るのに適していますが、そこに以下の目線を加えることによってより精度の高いトレードが出来るようになります。
サポートライン
サポートラインは日本語では支持線と呼ばれています。
その名の通り、そのトレンドを支持する線となります。
次の図をご覧ください。
この上昇トレンドでは①のラインは直近の高値のラインになります。
この①の線サポートラインを世界中のトレーダーが意識するのです。
ダウ理論は一度発生したトレンドは継続しやすいと説いています。
つまり、この①のラインを1度上抜いて、再度①のライン付近まで下落してきた相場が再び上昇しやすいポイントということができます。
もちろんいつかはトレンドが崩れますし、このラインも必ずと言うわけではありません。
相場に絶対はありませんが、可能性の高い優位性のある取引をすることが勝利への近道となります。
レジスタンスライン
一方レジスタンスラインは、日本語では抵抗線と呼ばれトレンド方向にストップをかける抵抗勢力がいる線と考えることができます。
先程と同じ図を見て見ましょう。
①でサポートされた相場は、勢いをつけて上昇をはじめます。
ところが直近の高値付近には、そうはさせまいと売り注文を仕掛けてくる勢力があります。
このラインが②レジスタンスラインです。
場合によっては再び押し戻されることもありますが、トレンドは継続しやすい性質を持っています。
また、この抵抗線を無事突破することができた相場は、更に勢いを増して上昇をはじめます。
ダウ理論を活かしてどう戦うか
このようにサポートライン、レジスタンスラインを見ていくと、どこでエントリーすれば勝率の高い優位性のある取引ができるかが見えてきます。
このパターンでは、サポートラインでサポートされたことを確認して、相場が反転した時に「買い」でエントリーすることで次のレジスタンスラインを突破するかどうかの勝負にも優位に立って参加する事ができるのです。
でも、もし仮にそこで相場が反転して下落してしまったら…
そんな時の為に、エントリーしたら必ず損切り(ストップロス)を入れましょう。
負け方の上手い人がトレードの上手い人です。
負け方が上手い人とは、相場の流れに沿ったエントリー・損切りをすることができる人です。
ダウ理論を用いて相場を見る練習をしましょう。
- この相場はトレンドが発生しているのか
- サポートラインはどこか
- レジスタンスラインはどこか
- 損切りラインはどこに置くのか
頭で考えても勝てる様にはなりません。
まずは相場をよく見て少ないロットで経験を積んでください。
自分で優位性のある取引ができると判断した場合は果敢に攻めてください。
ただし、必ず損切りラインを設定して上手く負ける練習をしてください。
簡単なようですが、正しいフォームで練習し続けなければいつまでたってもヒットを打てるようにはなりません。
練習あるのみ!!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
テクニカル分析の王道【ダウ理論】を学ぶ事で、動きに何の法則もないと思っていたチャートにも、ある一定の法則がある事が分かったのではないでしょうか。
もちろん投資に100%はあり得ませんが、可能性を絞ると言う意味で大いに活用できるはずです。
まだまだ応用は効きますが、今回はこの辺で。
中にはダウ理論のみを用いてトレードで利益を上げている人もいます。基本ではありますが、基本こそ1番重要なんですね。
是非相場の癖を理解して受け入れてみてください。そうすれば相場もあなたを受け入れてくれるはずです。